野菜を食べなければいけないのは知っているけど、なかなか食べることができない…
一人暮らしで野菜を買っても全部食べ切れずに捨ててしまうのがもったいないとか、仕事が忙しくコンビニや外食で食事を済ませてしまうなど野菜を食べる機会が減っている人は多いと思います。
そんなときに便利なのが野菜ジュースですよね。
野菜ジュースはコンビニでも買うことができ、気軽に野菜を摂取することができる便利なものですが「野菜ジュースを飲んでも野菜を食べなければ意味がない」ともよく言われます。
実際のところ野菜ジュースは飲んでも意味がないのでしょうか?
ここでは野菜ジュースを飲むことで摂取できる栄養の話と、より効果的で健康的な野菜ジュースの飲み方について紹介します。
この記事の目次
野菜ジュースは飲んでも意味がないと言われる理由
出典:https://www.photo-ac.com/
野菜ジュースを飲んでみ意味がないということは、野菜ジュースから栄養を摂取することができないということになります。
なぜ、そう言われるのか?その理由は3つあります。
ビタミンCが失われる
ビタミンCはとても有名な栄養素の一つで、皆さんご存知かと思います。
肌のトラブルの解消、免疫力の強化、生活習慣病の予防などすばらしい効果を持っています。
特に美容に良いということで、知られている栄養素がビタミンCです。
野菜ジュースはビタミンCが失われていると言われますが、これには野菜ジュースの製造過程とビタミンCの特性が関係しています。
ビタミンCが持つ特性に「水に溶ける」と「熱を加えると破壊される」というものがあります。
野菜ジュースは製造過程において、殺菌のために高温処理を行います。
この時に原料である野菜や果物に含まれるビタミンCのほとんどは壊れてしまいます。
しかし、野菜ジュースの栄養表記には「ビタミンC」と表記されていますよね。
これは、酸化防止剤として野菜ジュースに添加されるビタミンCです。
高温殺菌処理を行ったあとに添加されるものなので、私たちが野菜ジュースを飲むときにもビタミンCは残っています。
添加されるものは人口的なビタミンCですが、もちろん野菜に含まれるビタミンCと構成は一緒なので体に与える影響も一緒になります。
酵素が失われる
最近「酵素ダイエット」などで有名になった酵素という成分。
この酵素は野菜には含まれていますが、野菜ジュースにはほぼ含まれていません。
これは、野菜ジュースの製造過程における「加熱」「冷凍」「加工」によって酵素が変形してしまうためです。
もともと酵素はとてもデリケートで、ミキサーで野菜をジュースを作るときのちょっとした摩擦熱で破壊されてしまうものです。
野菜ジュースを飲んでも酵素を補うことは難しく、やはり普段の食事から酵素を多く含む野菜をたくさん食べる必要があると言えます。
不溶性食物繊維が含まれていない
腸内環境を整える栄養素として、とても有名な食物繊維。
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。
読んで字のごとく水に溶ける(水溶性)か溶けない(不溶性)かの違いです。
不溶性の植物繊維は野菜ジュースの製造過程で、搾りかすに残ってしまい破棄されてしまいます。
野菜ジュースには野菜の水溶性食物繊維しか含まれていないのです。
これだと野菜ジュースだけ飲んでも不溶性の食物繊維が不足してしまいます。
水溶性と不溶性の植物繊維の理想的な摂取バランスは
「水溶性1:不溶性2」
と言われています。
バランスが悪いと下痢を起こしやすく、下痢はビタミンやミネラル類も排出してしまうため、栄養が足りなくなることがあります。
不溶性の食物繊維は、ごぼう、たけのこ、イモ類、大豆、えのきなど固くてシャキシャキする食べ物に多く含まれているため、より多く食べるようにしましょう。
野菜ジュースにも栄養は残る!
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ここまで野菜ジュースに栄養がないと言われる原因を説明してきました。
ビタミンCは含まれるものの、酵素や不溶性の食物繊維はほとんど含まれていないのが分かります。
しかし、ここで紹介した酵素や不溶性の食物繊維は野菜ジュースに含まれる栄養素の一部であり、他の多くの栄養素は野菜ジュースに残っています。
ビタミンでいえば、ビタミンCは破壊されてもビタミンAやEなどはそのまま野菜ジュースに含まれているわけです。
トマトの成分で有名なリコピンや緑黄色野菜に含まれるβカロテンなどは、野菜を食べるより野菜ジュースで摂取した方が吸収されやすいという研究結果もあります。
そのため、野菜ジュースは十分に栄養を摂取できるといえます。
もちろんですが野菜ジュースが万能だというのではなく「野菜ジュースから栄養を摂ることができない」というのは間違いという意味になります。
野菜ジュースは食事を補助する目的には適していますが、食事の代わりになるものではありません。
野菜の栄養は野菜そのものから摂取することが理想で、普段の食事でしっかり野菜を食べるようにしてください。
どうしても、野菜の量が少なくなった時、食事に偏りが出てしまった時は、栄養を補う意味で野菜ジュースを飲むようにしましょう。
野菜ジュースおすすめの飲み方
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野菜ジュースは飲むタイミングをちょっと工夫することで効率よく栄養を吸収することができます。
ここでは野菜ジュースを飲むおすすめのタイミングを紹介します。
【朝に野菜ジュース】1日をエネルギッシュに!
朝に野菜ジュースを飲むことで、午前中をエネルギッシュに過ごすことができます。
また、代謝も上がるためダイエット効果も期待できるでしょう。
朝に野菜ジュースを飲むことにより期待できる効果
- 多くの栄養を摂取し1日エネルギッシュに活動できる
- 代謝が上がりダイエット効果が期待できる
- セカンドミール効果で昼食後の血糖値上昇を抑える
*セカンドミール効果とは食事内容が次の食事のあとの血糖値変動に影響を与えること
女性の方には注意していただきたいのが柑橘系のフルーツです。
柑橘系のフルーツにはソラレンという物質が含まれていて、このソラレンは肌の紫外線吸収率を上げてしまいます。
ソラレンのせいで肌が真っ黒になるほど日焼けするわけではありませんが、日焼けしたくない方は柑橘系のフルーツが含まれていない野菜ジュースを選ぶと良いでしょう。
【食前に野菜ジュース】ダイエット目的なら!
ベジファーストという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは食事の際に野菜から食べる食事のことを言います。
ダイエットをするときによく使われる食事方法です。
血糖値の上昇がゆるやかな野菜を最初に食べることで、体への負担を減らすことができます。
一般的に血糖値が急上昇すると以下の症状・リスクがあります。
- 血圧があがる
- 眠気を感じる
- 太りやすくなる
- 糖尿病のリスクがあがる
- 血液がどろどろになる
- 満腹感を感じにくくなり食事の量が増える
野菜ジュースを最初に飲むことで栄養が摂取できるだけでなく、これだけの症状・リスクに対処することができます。
まとめ
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野菜ジュースの栄養や飲み方のお話をしてきましたが、いかがでしたか?
野菜ジュースは一部の栄養がなくなってしまうものの、多くの栄養はしっかり残っています。
もちろん野菜を食べることは理想ですが、忙して簡単な食事にしてしまった時や、食事に偏りが出てきてしまったときの補助としては十分に使うことができます。
一番の強みは「手軽」だということではないでしょうか?
野菜ジュースを上手に利用することで普段の食生活を改善し、病気のリスクを予防することができます。
ぜひ、野菜ジュースを上手に生活に取り入れて健康的な生活をおくりましょう。
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