皆さん、疲れた時の対策ってどのようにしていますか?
それぞれのライフスタイルなどで疲労対策は変わってくるかと思いますが、今回は栄養面から疲労の予防と回復の方法についてご説明していきたいと思います。
この記事の目次
疲労のメカニズム
疲労とは
筋肉を活動させた結果として筋肉がスムースに動かなくなったり、また精神的にやる気が出なくなることにより、作業効率(パフォーマンス)の低下した状態をさします。
疲労を科学的に分析することは難しく、主観的な評価に頼らざるをえません。
血液検査値のような客観的な指標によって明確に表すことはできないのです。
疲労には種類があり、
筋肉疲労(末梢性疲労)
運動や肉体労働などにより、身体のエネルギー代謝が活発に行われた結果、骨格筋のエネルギー源の枯渇および筋肉への代謝性疲労物質の蓄積、筋肉活動による筋損傷を原因とする疲労。
中枢性疲労
血糖の低下や脳内に疲労物質が生産されることにより疲労感や倦怠感が増加したり、神経伝達物質の機能が低下する。
これらの疲労はある種の栄養素を摂取することで予防や疲労からの回復を促進できる。ただし、どちらの疲労でも適切な休養は欠かせない。
と大きく2つにわけることができます。
中枢性疲労については、まだわかっていないことも多いので今回は筋肉疲労について焦点を絞って解説をしていきます。
エネルギー源
人間の主要なエネルギー源はグルコースと脂肪になります。人体に蓄積されているグリコーゲンは400g程度、脂肪は体重の20%前後です。最初に使われるのはグリコーゲンでその次に使われるのは脂肪です。
高糖質食を食べるとグリコーゲンの含量は高く、長時間の運動を行えますが、脂肪を多く食べるとグリコーゲンは低く短時間で疲労困憊してしまいます。よって、血糖値の低下は疲労困憊の原因になってしまうということです。
ですので、運動中は糖質をとってあげることで運動時のエネルギーに変えることができ、疲労の軽減につながります。
ただし、おにぎりなど多糖類のものは、消化・吸収まで時間が掛かってしまうので、直前・運動中に摂るのはやめた方が良いでしょう。ゼリードリンクなど手軽に摂れて、消化・吸収が速いものの方がおススメです。
また、運動後すみやかに糖質とタンパク質を摂ることはグリコーゲン回復の点において有効ですので、翌日に疲れを残さないためにも摂ると良いでしょう。
疲労と乳酸
激しい運動では、筋肉が十分に酸素をもらえない条件下で収縮するので、乳酸を発生させてしまいます。乳酸は、酸性物質なので筋肉内の乳酸濃度が高くなると筋肉はエネルギーを生産できなくなり運動を低下させてしまいます。
また、激しい運動をすると筋肉タンパク質が分解さえてアミノ酸となってエネルギー生産に使われ、筋肉が損傷をうけます。その結果、疲労と繋がるので疲労回復のためには筋肉を修復しなければいけません。
疲労回復にはこれだ!
クエン酸
クエン酸とは、運動との関係でも注目されている柑橘類や梅干しの酸っぱい味の成分です。意外と多くの飲料にも清涼感を出すために添加されています。
クエン酸の効果としては…
- 血中乳酸を除去を促す
- 筋グリコーゲンの回復を促す
とあります。
運動後にクエン酸ととることは、乳酸除去やグリコーゲン回復につながり疲労の回復に役立っているものと考えられていて、レモンのハチミツ漬ってありますよね?
運動後にレモンのハチミツ漬はとても理にかなっています!疲れたときの梅干しも良いですし運動後にオレンジジュースとバナナと組み合わせもOKです。
鉄分
ヘモグロビンの低下も疲労と直接的な関係があります。ヘモグロビンが低下することによって酸素運搬能力(低酸素状態)の低下につながります。
低酸素状態を改善するには血流を速くして補おうと頑張りますが、その過程で軽度の運動でも心肺機能に負担が掛かり動悸や息切れになり疲労感の原因になります。
ですので、鉄分を多く摂ることはとても重要です。鉄分と言えば代表的なレバーだったり、海藻類、貝類、緑黄色野菜などです。
鉄の吸収を妨げるものとして、タンニン(緑茶や紅茶などの渋み成分)がありますので、食事中に飲むのではなく食後1時間経ってから飲むようにすると良いでしょう。
まとめ
体が疲れているな~って思う時は筋肉疲労(末梢性疲労)と中枢性疲労が原因です。筋肉疲労の場合はいつもの食卓に少しクエン酸や鉄分が多く含まれている食品を取り入れてみましょう。
また、摂り過ぎは注意ですが適度の糖質を上手く取り入れて疲労をコントロールすることによって、大きな疲れには繋がらなくなります。今回、ご紹介した情報で少しでも改善になれば何よりと思います。
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