今回の記事は「内臓脂肪」と「皮下脂肪」についてです。
それぞれの名前は聞いたことがあると思いますが、皆さんこの二つの違いってご存知ですか?
今回は、それぞれ内臓脂肪と皮下脂肪の違いだけでなく、体に蓄積してしまう原因やリスク、脂肪の落とし方まで説明します。
身体の脂肪が気になってきた方、ぜひ最後までお読みください(^^)
この記事で分かること
- 身体における脂肪の役割
- 内臓脂肪、皮下脂肪それぞれの違いと見分け方
- 内臓脂肪、皮下脂肪それぞれが体に蓄積される原因と落とし方
この記事の目次
脂肪の役割とは?
脂肪の役割は、体が活動するのに必要なエネルギーを体の中に蓄えておくことです。
脂肪があるおかげで、私たちは長時間の活動が可能になったりします。
とても大事な役割を担っているのです。
ちなみに脂肪とは、食事の栄養素の中の脂質です。
この脂質は消化・吸収された後に、エネルギー源になったり、細胞などの材料に使われます。
余った分が体に蓄えられて脂肪となるのです。
脂肪には「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の他に「中性脂肪」にも分類されますので、ここで簡単に説明しますね。
すぐにエネルギーとして使える「中性脂肪」
健康診断でも気になるのが中性脂肪。
この中性脂肪は、血液中の脂肪を言います。
エネルギーとしてすぐに使えるのが特徴ですが、消費されない分は身体に蓄積されてしまいます。
付きやすく落としやすい「内臓脂肪」
主に内臓の中の腸の周りに付く脂肪です。
次にお話しする皮下脂肪と比べると「付きやすく落としやすい」という特徴があります。
ただ、中性脂肪に比べるとエネルギーとして消費されるには時間がかかってしまいます。
この内臓脂肪は女性よりも男性の方がつきやすい特徴があり、これは、男性の方がエネルギーを必要としているため、皮下脂肪よりエネルギーに変えやすい内臓脂肪を多く溜めように働いているからです。
後述してますが、内臓脂肪は貯まりすぎると色々悪さをするので注意したい脂肪です。
落とすのが大変!?「皮下脂肪」
お尻、太もも、お腹周りなど皮膚のすぐ下についているのが皮下脂肪です。
内臓脂肪よりもたまりにくい脂肪ですが、その分落としづらい特徴があります。
あまり溜め込み過ぎると落とすのが大変になりますね。
この皮下脂肪は男性よりも女性の方が付きやすいです。
女性特有の原因があり、出産時に子宮を守り、温めるためにお腹やお尻など骨盤周りに脂肪が付きやすくなっています。
皮下脂肪と内臓脂肪のちがい
さきほど内臓脂肪と皮下脂肪のおおまかな違いについてお話しました。
「内臓脂肪は内臓の周りに付く脂肪」、「皮下脂肪は皮膚のすぐ下につく脂肪」という違いでしたね。
ここからは、もっと詳しく内臓脂肪と皮下脂肪について話していきます。
内臓脂肪とは溜まると危険な脂肪
内臓脂肪は内臓の周りに付くため、貯まるとお腹だけがポッコリしてきます。
そんな見た目から、内臓脂肪型の肥満を「リンゴ型肥満」と呼ぶことがあります。
内臓脂肪は皮下脂肪に比べてエネルギーに変えやすいので、普段から体を動かすような人にとってはある意味で便利な脂肪でもあります。
また、臓器と臓器の間に内臓脂肪が付くため、それぞれの臓器を正しい位置に固定する働きをしています。
さらに、内臓を外部の衝撃から守るという働きもあります。
内臓脂肪にはこのような働きがあるため、一定量は必要です。
ただ、あまり溜め込み過ぎると様々なデメリットを体にもたらすことになるのです。
内臓脂肪が増えすぎるとどうなる?
内臓脂肪は、体に悪影響を及ぼす物質を体内に放出します。
この物質は、血液中に流れ、内臓だけでなく全身に影響を及ぼすのです。
身体に現れる影響は以下の通りです。
- 血圧が上がる
- 血糖値を上げる
- 動脈硬化を進める
といった生活習慣病にとても関連のある症状を引き起こします。
生活習慣病に直結するような症状ばかりですね。
さらには、この物質そのものが血を固まりやすくするために、脳梗塞や心筋梗塞の危険性をさらに高くするのです。
内臓脂肪を溜め込むことがいかに危険か分かります。
さらに、この物質はがんの発生を促すことも分かっています。
もし、内臓脂肪を溜め込んでいるのであれば、できる限り早めに改善する必要があるのです。
生活習慣病やガンの他にも、内臓脂肪が増えすぎると腸を圧迫し便秘の原因に、胃を圧迫すると逆流性食道炎の原因にもなります。
皮下脂肪とは見栄えの問題
皮下脂肪は、内臓脂肪のような体への悪影響はありません。
見た目が太って見えるというのが一番のデメリットと言えるでしょう。
内臓脂肪は「リンゴ型肥満」と呼ばれるのに対して皮下脂肪は「洋梨型肥満」と呼ばれます。
これは、皮下脂肪の場合お腹だけでなく、お尻や太ももなど下半身にも脂肪が一緒に付くからです。
その結果、体のラインが洋梨のようになるためです。
皮下脂肪は、私たちが活動するためのエネルギー源であり、体温を維持するために必要なものです。
また、外部からの衝撃にクッションの働きをします。
内臓脂肪と同じように、適量は必要なものです。
もちろん、付き過ぎは良くありません。
皮下脂肪が増えるとどうなるの?
皮下脂肪が増えると体重が増加するため、膝や腰などへの負担が増えます。
また、先ほども書いたように体のラインが明らかに太ってきます。
皮下脂肪が増えるデメリットはこれくらいです。
ただ、皮下脂肪が増えるということは、食生活に問題があります。
食事や運動習慣を見直し、脂肪が増えないようにする必要があるでしょう。
皮下脂肪と内臓脂肪の見分け方とは?
それでは、自分でできる内臓脂肪と皮下脂肪の見分け方を紹介します。
ただし、あくまでこの方法で分かることは、はそれぞれの目安にすぎません。
正確に測定するにはCTスキャンなどで計測する必要があることを覚えておいてください。
お腹をつまめないなら内臓脂肪
お腹をつまんでみましょう。
- お腹をつまむことができる→皮下脂肪が多い
- お腹をつまむことが難しい→内臓脂肪が多い
内臓脂肪が多くつくとお腹が内側から押されてパンパンな状態になることが多いです。
パンパンの状態ではなかなかつまむことができません。
お腹が冷たいなら内臓脂肪
お腹を触ってみましょう。
- お腹が温かい→皮下脂肪が多い
- お腹が冷たい→内臓脂肪が多い
脂肪自体は熱を持ちます。
皮下脂肪が多いとお腹は暖かくなり、内臓脂肪の場合は冷たく感じることが多いです。
お腹が張っているなら内臓脂肪
お腹の状態を見てみましょう。
- お腹がたるんでいる→皮下脂肪が多い
- お腹が張っている→内臓脂肪が多い
先ほども書きましたが、内臓脂肪が多くなるとお腹の内側から押されている状態になるため、お腹がパンパンな状態になります。
一方で皮下脂肪は皮膚のすぐ近くにつくためたるんでくることが多いです。
正しく内臓脂肪を測定するには?
日本の場合、内臓脂肪の計測はCTスキャンを使うことが一般的です。
内臓脂肪の面積を計測します。
CTスキャンで体の断面図を見て、脂肪の面積が100cm2を超えると内臓脂肪型肥満となります。
ウエストでの目安は、男性なら85cm、女性なら90cmを超えると内臓脂肪面積100cm2より多くなるとされます。
この目安はメタボリックシンドロームの基準ですね。
体脂肪を減らすために
内臓脂肪と皮下脂肪について、理解が深まったのではないでしょうか?
ここからは、内臓脂肪と皮下脂肪の付く原因とその落とし方についてお話していきます。
「最近、体型が気になってきた…」
なんて方はぜひ参考にしてください。
内臓脂肪がつく原因と落とし方
内臓脂肪が多くなる原因は、まさに「食生活」です。
ファストフードやコンビニでの食事が多い、野菜が少なく揚げ物などを食べる機会が多いなどが原因となります。
お酒もそうですね。
またストレスも内臓脂肪が増える原因になります。
喫煙も一緒です。
内臓脂肪を減らすには以下の3つ項目をしっかりチェックして改善していきましょう。
食生活を見直す
まずは食生活です。
内臓脂肪がつく原因は食生活にありますので、しっかり見直しをしていきましょう。
- 食事は腹八分目
- 良く噛んでゆっくり食べる
- 食事は野菜を多めに次にたんぱく質、炭水化物は少な目に
- 夜食・間食は控える
- お酒も控えめに
最初に基本としてこの5つをしっかり行いましょう。
一気に行うのが負担になる場合、少しづつでも大丈夫です。
確実に改善していきましょう。
食事の内容は、炭水化物を減らします。
揚げ物やコンビニの食事、ファストフードも減らしたいので、回数を決めましょう。
揚げ物は1日1回まで、コンビニでの食事は週に1回まで、ファストフードは月に2回まで。
などです。
内臓脂肪が増えるのは食事が原因なので、ここはしっかり改善する必要があります。
食物繊維をたくさん摂ろう
食物繊維は、腹持ちが良いだけでなく腸内で脂肪や糖質の吸収を妨げる働きがあります。
ぜひ、積極的に食べたい栄養素ですね。
食物繊維が多い食材
- 穀類
- 豆類
- イモ類
- 野菜
- キノコ類
- 海藻類
- フルーツ
低カロリーで食物繊維が多いおススメの食材は、
- 野菜
- 豆類
- キノコ類
- 海藻類
です。
普段から野菜は多めに食べるように意識しましょう。
また、海藻類やキノコ類は料理に使いやすいので、みそ汁にはワカメを、炒め物にはキノコを、などのようにして食べる量を増やしてみると良いですね。
有酸素運動
内臓脂肪は皮下脂肪よりエネルギーに変わりやすいという特徴は活かすべきです。
そのため、脂肪を燃焼させる有酸素運動はしっかり行いましょう。
目標は1日40分。
ですが、「20分の有酸素運動を朝と夜に2回」などと小分けに運動してもOKです。
自分のライフスタイルに合わせて実現しましょう。
有酸素運動は「少しだけ息が上がる」程度が理想です。
ウォーキングでは余裕があると感じる場合は、軽めのジョギングにするなど、自分の体力に合わせて行ってみてください。
皮下脂肪がつく原因と落とし方
皮下脂肪が増える原因は「カロリー過多」と「運動不足」です。
私たちの体は摂取カロリーより消費カロリーが少ないと脂肪を蓄えてしまいます。
蓄えれる脂肪は皮下脂肪となるです。
皮下脂肪を落とすためには食生活の改善と運動を行っていきましょう。
有酸素運動
まずは有酸素運動です。
内臓脂肪の時にも出てきましたが、脂肪を燃焼させてくれる有酸素運動はぜひ行っていただきたい運動と言えます。
40分以上「少し息が上がる運動」が理想です。
自分の体力に合わせて、ウォーキングまたはジョギングを習慣的に行っていきましょう。
筋トレで脂肪を燃焼する体つくり
筋力を強化すると、体の基礎代謝が上がります。
基礎代謝とは、普段何もしなくてもエネルギーを消費してくれるものです。
効率よく脂肪を燃焼させるため、筋トレを週に2回か3回取り入れましょう。
自宅で行うなら
- 腹筋運動
- スクワット
- 背筋
- 腕立て伏せが
がおすすめです。
どのトレーニングも体の大きな筋肉を鍛えるものです。
この種目をおすすめする理由は、大きな筋肉を鍛えた方が基礎代謝は上がりやすいからです。
食事管理をしっかり行う
脂肪が増える原因のほとんどに食生活が挙げられます。
食事管理もしっかり行いましょう。
まずは、炭水化物、揚げ物などを食事から減らしみましょう。
特に炭水化物は効果的で、いつもの半分くらいに減らしてみてください。
脂肪が着々と落ちていくはずです。
炭水化物を減らしてみて、食事に物足りないと感じる場合もあるでしょう。
そんな時は、野菜を増やすと良いです。
理由は単純で、食事での満足感が増えます。
長期的に取り組んで、炭水化物を減らしても苦にならいくらいまで慣れると良いですね。
日頃から脂肪を貯めないような生活を
内臓脂肪と皮下脂肪の違い、体につく原因、そしてその落とし方をお話してきました。
いかがでしたか?
いすれにしても、正しい食生活と習慣的な運動で脂肪の蓄積は防ぐことができます。
私たちの体はとてもシンプルで、脂肪が増えるのは摂取カロリーが消費カロリーを上回ったときです。
脂肪を減らすには、摂取カロリーを減らし、消費カロリーを増やせばよいです。
- 日頃からの運動習慣
- 規則正しい食生活
この二つがしっかりできていれば、脂肪が増えることはありません。
これを機に健康的な生活習慣を身に付けていきましょう。
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