痩せてスリムになりたいという想いを皆さんお持ちだと思いますが、ダイエットは体重を減らすこと、というように勘違いをしている方が非常に多い印象があります。
体重計に乗って体重が減っていれば、ダイエットが成功だと思っているあなた!これではリバウンドする可能性がありますし、もしかしたら脂肪と一緒に大事な“あるもの”まで無くしてしまっているかもしれません。
この“あるもの”を無くしてしまうことで、リバウンドしたり痩せづらい不健康な体になってしまうので、注意が必要です。
では、この“あるもの”とはいったい何なのでしょう?
この記事の目次
理想的なダイエットとは
理想的なダイエットをするために押さえておくこと
まずは理想的なダイエットについてお話したいと思います。理想的なダイエットは、
- 健康的に痩せる
- リバウンドをしない
- 引き締まった体を手に入れる
を押さえておくことがポイントです。
ダイエットに関して厚生労働省のホームページにもこういった記載があるんですね。
食事の量を制限し、エクササイズや運動して減量すること。極端な摂取制限は、リバウンドの恐れだけでなく健康に害を及ぼす
ただ体重を減らすことが理想的なダイエットではないことがわかりますよね。
体重を減らすのは誰でも簡単
ただ単に体重を減らすことだけにフォーカスすると、これは誰でも簡単に成功できます。食事を抜く、下剤を飲む、こういったことをすれば嫌でも体重は落ちてしまいますから。しかし、このような方法で体重を落としたとしても、健康を害することになってしまいますし、すぐにリバウンドしてしまいます。これでは本末転倒ではないでしょうか。
ただ単に体重が減ることに喜びを感じるダイエットよりも、リバウンドしづらく、健康で美しいボディラインを手に入れられるダイエットの方がいいと思いませんか?
そのためには、冒頭でも触れた“あるもの”が必要不可欠になるのですが、これからダイエットと“あるもの”の関係性についてお話していきましょう。
ダイエットに筋トレは必要不可欠
筋トレがもたらすメリット
実は“あるもの”というのが筋肉になるのですが、理想的なダイエットをするのであれば筋肉は切っても切り離せません。というのも、筋肉を付けることは良いこと尽くしだからです。
例えばどんなメリットがあるのかというと、こういったものがあります。
- 代謝を上げて脂肪を燃焼してくれる
- 脂肪を支えてくれる
- メリハリのあるボディーラインを作ってくれる
筋肉量が増えるだけで代謝が上がるので、筋肉が増えたその分、何をしなくても脂肪を燃焼してくれることになります。つまり、寝ている間も脂肪を燃焼してくれるので、筋肉が増える前と同じ生活をしていても痩せる体になっているということなんですよ。
また、筋肉は脂肪を支える働きがあるので、筋トレをすることで脂肪を持ち上げてくれて、バストアップやヒップアップ効果にもなります。体にメリハリがつき、きれいなボディーラインになるわけですね。
こういったことから、筋肉を付けて筋肉量を増やすことで色々プラスの作用が働くので、理想的なダイエットをするには、筋トレを一緒に取り組むべきだと言えます。
楽をしても(食事を抜いたり下剤を飲んだりしても)体重は落ちますが、これでは脂肪と同時に筋肉も分解されて無くなってしまいます。その結果、代謝が下がって太りやすい体になるばかりか、リバウンドはもちろんメリハリのない体になってしまうんですね。
私たちの体は老いていく
そもそも理想的なダイエットをするために筋トレが必要なのは、私たちの体はだんだんと老いてしまい、太りやすい体質へと段々変わってしまうからです。私たちの体にはこんな特徴があります。
- 基礎代謝は10代をピークに下がっていく
- 筋肉量は20~30代をピークに少なくなっていく
- 体の柔軟性が低下してしまう
基礎代謝は、生命を維持するのに最低限必要なエネルギーのことですが、1日の消費カロリーの60~70%にあたります。1日の消費カロリーの半分以上を占めているわけですから、10代を過ぎるとどうしても太りやすい体になってしまうわけです。
また、基礎代謝だけでなく、筋肉量も20~30代をピークに徐々に減っていってしまうことが医学的に証明されており、どうしても年齢を重ねるごとに太りやすい体質へと変化してしまいます。特に下半身の筋肉からの減少が著しいのですが、下半身の筋肉は体の中で一番筋肉量が多いため、代謝にかなり響いてしまいます。
こういったことから、年齢を重ねるごとにどうしても太りやすい体質へと変化してしまうため、筋トレをして筋肉を維持していかなければならないということです。
筋トレvs有酸素運動 どっちがいい?
有酸素運動でもいいんじゃない?
筋肉を付けることの重要性をここまでお話してきたので、筋トレが痩せることと直接関係していることをわかってもらえたと思います。
しかし、こう思われている方もいるのではないでしょうか。「有酸素運動でもいいんじゃないの?」。確かにジョギングやウォーキング、スイミングなどといった有酸素運動は、多くの方が取り組まれてるダイエットの代名詞です。「筋トレは大変そうだし、あまり疲れないウォーキングで頑張ろう」、こういうように考える方も多いと思います。
でも、注意して下さい。有酸素運動でダイエットをしようとした場合、同じカロリーを消費するのに筋トレの3倍の時間がかかるといった統計が出ているんです。同じ時間でカロリー消費が3倍も変わってくるとなると、効率的に考えて筋トレの方がいいですよね。
カロリー消費の面からでなく、その他にも有酸素運動よりも筋トレの方が優れていることがたくさんあるので、次でお話しましょう。
筋トレが有酸素運動よりも優れていること
筋肉量が多いほど体はエネルギーを必要とします。つまりカロリーを多く必要とするため、消費するカロリーが増えるということですね。先ほどもお話ししましたが、筋肉量が増えることで何もしていなくても痩せやすい体になります。
しかし、有酸素運動は筋肉量がほとんど増えないので、基礎代謝を筋トレと比べて高くすることができません。こういった面で有酸素運動よりも筋トレの方が優れていると言えますよね。
では、筋トレで筋肉を増やすと、何もしていない時にどのくらいのカロリーを消費できるのか、ちょっと見ていきましょう。
計算式はこちら
仮に40代の女性50㎏の人が、筋トレで1㎏筋肉を増やしたということで話を進めていきます。40代の女性の平均消費カロリーは約1100kcalです。
1日の消費カロリーのうち、基礎代謝が占める割合が60~70%になるので(ここでは70%で計算します)、1100×0.7=770となり、基礎代謝は770kcalとなります。
そのうち筋肉によって消費する割合が40%と言われていますので、770×0.4=308。つまり基礎代謝770kcalのうち、筋肉が消費するカロリーが308kcalということになります。
ここで筋肉量がどのくらいあるのかが分かれば、1㎏筋肉が増えるとどのくらいのカロリーを消費してくれるのかがわかりますね。
一般的に40代の女性の筋肉量は約33%という平均がでているので、体重50㎏×0.33=16.5㎏ つまり16.5㎏の筋肉が体にあるということです。
16.5㎏の筋肉が308kcalを消費するので、308kcal÷16.5㎏=約18.67となり、筋肉1㎏増えると、何もしていなくても1日に約20kcalを消費してくれるわけです。
体脂肪は1gで約7kcalに相当しますので、筋肉が1㎏増えれば毎日2~3gの体脂肪が燃えてくれるということですね。2~3gというと、大したことないように感じるかもしれませんが、塵も積もれば山となります。何をしてなくても勝手に脂肪が燃えてくれるのであれば、筋肉は増やした方がいいと思いませんか?
有酸素運動はしなくてもいいの?
有酸素運動よりも筋トレの方が基礎代謝が上げることができ、筋肉を増やすことで脂肪を燃焼してくれると、お話ししましたが、脂肪を燃やせる状態になるには、筋肉をつけるためにある程度の期間が必要になります。
そもそも筋トレは無酸素運動になるので、筋トレ中に体脂肪が燃えるわけではありません。主に糖分がエネルギーに使用されますので、体脂肪は燃えないんですね。
しかし、有酸素運動はエネルギーとして脂肪を使用するので、直接脂肪を燃やすことができます。そういったことから、有酸素運動をせずに筋トレだけをするのではなく、筋トレと併用してやるべきだと言えます。
併用してやるべきということを聞くと、「どっちからやればいいの?」と、思われるのではないでしょうか。ダイエットの効率を考えるのであれば、筋トレ→有酸素運動の順番で行うことがいいでしょう。筋トレで糖分をエネルギーとして使用した後は、体に糖分があまり残っていないので、その状態で有酸素運動を行うと、早い段階から脂肪をエネルギーとして使用することになるので、痩せやすいからです(※有酸素運動は、最初は血液中の糖分をエネルギーとして使用します)。
これどうなの?筋トレに関する疑問
マッチョになりたくないんですけど…
筋トレをした方がいいのはわかったけど、こう思われる方も少なからずいると思います。
「ムキムキになっちゃわないかしら…」
女性であればこういった疑問や心配をする方もいるかもしれませんが、安心してください。女性はもともと男性に比べて筋肉量が少ないですし、テストステロンという男性ホルモンも少ないため、筋トレをしてもそう簡単にマッチョにはなれません。
男性であっても、毎日時間をかけて一生懸命筋トレしないと、そう簡単にはマッチョになれません。筋肉は木の年輪と一緒で徐々に太くなっていくので、筋トレで体がマッチョになってしまうことを心配している方は、心配しなくても大丈夫です。筋トレして筋肉を付けて基礎代謝を上げていきましょう。
どこをどのくらいのペースで筋トレすればいいの?
実際にどの部位を筋トレするのがダイエットに効率がいいのか、これを考えると大きい筋肉を中心に筋トレすることで代謝が上がりやすく、太りづらい体になります。大きい筋肉というと、胸、背中、脚などがありますが、人間の筋肉は下半身に70%が集中していますので、下半身に時間をかけてトレーニングすると効率よく代謝を上げられます。
どのくらいのペースで筋トレをすればいいのかというと、まずサイクルを知っておく必要があります。筋トレをすると筋肉痛になると思いますが、この筋肉痛は筋繊維が切れてしまっている状態です。この状態から回復する段階で筋肉が太くなっていくわけですが、48時間くらいかかります。同じ部位の筋肉を筋トレするのであれば、この超回復といわれる期間をしっかり空け、筋肉痛が無くなってから行いましょう。
パートに分けて、脚の日、胸の日、など分けて筋トレするのがいいですね。
筋肉を付けるのに一度太った方がいいの?
筋肉を付けるには一度太った方がいい、こんな話を聞いたことがある方もいるかもしれません。しかし、前提として押さえておきたいのは、筋肉はタンパク質、脂肪は脂質でできていることです。何が言いたいのかというと、一度太って脂肪を蓄えて体を大きくしたとしても、脂肪は脂肪で筋肉には変化しないということです。こういったことから、太ってからの方が筋肉が付きやすいという噂は間違えですので、うのみにせず注意して下さい。
ちなみに、健康的な体として考えられている体脂肪の目安は男性10~19%、女性20~29%なので、健康を考えるのであれば体脂肪はつけすぎず減らしすぎずがいいですね。
まとめ
今回は理想的なダイエット(健康的に痩せ、リバウンドをせず、引き締まった体を手に入れる)をするために筋トレをして筋肉量を増やすことが大事であるということをお話ししました。アスリートではないため、そこまでストイックにやる必要はありませんが、筋トレには
- 代謝を上げて脂肪を燃焼してくれる
- 脂肪を支えてくれる
- メリハリのあるボディーラインを作ってくれる
といったメリットがあるので、絶対に取り組むべきだと言えます。
どうしても私たちの体は、10代をピークに基礎代謝が下がっていきますし、筋肉量も20~30代をピークに少なくなってしまいますので、健康的な体を維持していく面で考えても必要です。
また、有酸素運動も併用して取り組むことでダイエットの効率は上がるので、筋トレの後に有酸素運動も行いましょう。
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