果物はカロリーや糖分が高く、食べ過ぎると体重増加の原因になることから、食べるのを控える方がいます。たしかに果物のカロリーは高めではあります。その反、面高血圧予防や腸内環境の改善、血液をサラサラにしてくれるなど健康のために効果的な栄養素も多く含んでいるのです。
ここでは果物に含まれる栄養やその効果、理想的な食べる量について詳しく説明をしていきます。
果物に含まれる栄養には、健康にどんな効果があるのか?
食べ過ぎによるカロリー摂取は体重増加の原因になりますが、どれくらいの量を食べるのが理想的なのか?
旬の美味しい果物を上手に食べて、健康的な生活がおくれるようにしていきましょう。
この記事の目次
果物の食べ方、食べる量について
出典:https://www.photo-ac.com/
結論から言うと、果物の理想的な1日の摂取量は200グラムです。
200グラムと一言で言われても、実際にどれくらいの量なのか分かりづらいですよね。目安としてミカンや桃、バナナなら2つ程度、梨やりんごなら1つ、ぶどうなら1房が目安となります。
今まで果物を控えていた方にとっては、思ったよりたくさん食べて良いと感じるのではないでしょうか?ここで一つだけ注意してほしいのが、摂取する果物の量には生の果物だけでなくドライフルーツや缶詰、果汁100%のジュースも含まれます。生の果物以外にも口にた果物は覚えておくようにしましょう。
果物には野菜の2倍のエネルギーが
果物にはビタミンCやカリウムなどのミネラル分、水溶性食物繊維やポリフェノールなど体に良い栄養素が多く含まれています。体に良い栄養素がたくさん入っていると聞くと、たくさん食べると体に良いようにも思えますが、糖質である果糖も多く含まれており、野菜と比較しても約2倍のエネルギー量があります。やはり果物の食べ過ぎはカロリーオーバーの原因になってしまいます。
また、果物を野菜の代わりに食べる人もいるようです。確かに果物にはたくさんの栄養素が含まれていますが、野菜には野菜の栄養素がたくさん入っています。果物だけでは野菜の栄養素を補うことはできませんので、野菜も毎日の食事の中でしっかり食べるようにしましょう。
果物の理想的な食べ方とは?
理想の食べ方は生の果物を食べることです。
缶詰やジュースなどは手軽に果物を摂取することができますが、加工される過程で糖分などを添加されていたり熱処理によりビタミンが破壊されていたりする場合があります。そのため果物は生で食べることが理想です。
しかし生の果物は保存がきかなかったり高価であったり、食べるのに皮をむくなどの手間がかかったりします。可能な限り生で果物を食べることをおすすめしますが、どうしても生で食べることが困難な場合にはドライフルーツや缶詰、ジュースなどで代用するようにしましょう。
果物の栄養とその効果
出典:https://www.photo-ac.com/
果物と一言で言ってもたくさんの種類があります。
もちろん種類によって含まれる栄養素が異なりその効果も異なります。スーパーなどで買いやすい果物、バナナ、リンゴ、グレープフルーツ、キウイを例に紹介していきます。
バナナは腸内環境改善とむくみ解消に期待
まず通年販売されていて、購入しやすい果物の代表格「バナナ」についてお話します。バナナはオリゴ糖が含まれており、オリゴ糖は腸内で善玉菌のエサとなる栄養素です。
バナナを食べることで腸内環境が改善されて便秘解消などの効果が期待できます。さらにミネラルの一つであるカリウムを多く含んでいるのもバナナの特徴です。
カリウムはむくみ解消に効果的なミネラル分で、普段からむくみで悩んでいる方にはぜひとも食べてほしい果物の一つといえます。こむら返り、足をツルなどの症状はカリウム不足や水分不足から起きやすく、頻繁に足をツル方はバナナを食べてみるのも良いでしょう。
また、バナナはスポーツ選手のエネルギー源としてよく食べられる果物です。バナナには体の中ですぐにエネルギーとして消費することができる果糖やブドウ糖、ゆっくりと消費されるでんぷん質が含まれています。
優れたエネルギー源ですので、体を動かす仕事をしている方は朝食にバナナを食べると疲れにくくなるなどの効果が期待できます。
高血圧予防に効果的なリンゴ
りんごといえば冬の果物ですが、現在では保存方法や流通の進化により、ほぼ通年通して食べられるようになりました。健康のために毎日1個リンゴを食べるという方もいらっしゃいます。リンゴはミネラル分のカリウムが豊富に含まれている果物です。
カリウムは体内で過剰に摂取されたナトリウムを体外に排出する働きをします。ナトリウムといえば塩分ですので、普段の食生活で摂りすぎてしまった塩分を排出してくれるのがリンゴの働きです。
余分なナトリウムを排出してくれる作用があるため高血圧の予防に効果的と言われています。他にもクエン酸やリンゴ酸が含まれていて、鉄の吸収を促したりエネルギーの代謝を促進する疲労回復の作用があります。リンゴの中に豊富に含まれているペクチンは腸の働きを助ける作用があります。
血液をサラサラにしてくれるグレープフルーツ
苦みと酸味、香りが特徴的な果物グレープフルーツは血液をサラサラににする効果が期待できます。血液がドロドロになると様々な健康障害があると言われていますので、血液はぜひともサラサラにしたいところです。
注目なのがグレープフルーツの苦味の成分であるノビレチンとリモノイド、ナリンギンなどで、これらの成分は抗がん作用や血栓防止作用があると研究結果が出ています。グレープフルーツの酸味は主にクエン酸によるもので、鉄の吸収を高める働きがあり貧血の方には嬉しい成分となります。
キウイは強力な抗酸化作用!美容に効果的?
キウイフルーツはビタミンCとビタミンEを多く含むフルーツで、どちらも抗酸化作用の強い栄養素です。がん予防や感染症予防に効果があると言われています。
もちろんビタミンCといえば美肌効果ですが、キウイは美肌効果も期待できる果物の一つです。クエン酸やリンゴ酸も含まれているため、鉄の吸収を助ける効果や疲労回復の効果も期待できます。
知って得する果物の豆知識
出典:https://www.photo-ac.com/
最後に、日常で食している果物の豆知識をご紹介していきます。
まずは桃。
桃は昔、病気を防ぐ「仙人の果実」と呼ばれ不老不死のシンボルとされていた果物です。その理由は、ビタミンの中でも抗酸化の強いビタミンEが豊富に含まれるのと、桃の皮の近くには抗酸化作用の高いカテキンがあります。
これらの成分が老化予防に効果的だからです。ぜひ桃を食べる際には皮を薄く剥いて、皮の近くにあるカテキンをたくさん体の中に取り込むようにしましょう。
次に柿。
二日酔いに効果的な果物といえば柿と答える人がたくさんいます。柿には渋みがありますが、この渋みのもとはタンニンという成分でアルコール分解作用があります。
さらにカリウムが豊富に含まれることで、二日酔いの原因になっている有害物質を排出することができます。柿のシーズン、二日酔いの時にはぜひ試してみてください。
最後にぶどう。
ぶどうはポリフェノールが豊富に含まれている果物ですが、そのポリフェノールは皮の近くにたくさんあります。皮の近くはなかなか食べることができないため、干しブドウとして食べるのがお勧めです。
また、最近のシャインマスカットのような皮ごと食べることができるぶどうもお勧め。ポリフェノール以外の栄養素も皮の近くに集まりやすく、食べ方や品種を工夫してたくさんの栄養素を摂取できると良いですね。
まとめ
出典:https://www.photo-ac.com/
果物を食べることによって、生活習慣病の予防、がん予防や感染症の予防、疲労回復や美肌に効果があります。ただし食べ過ぎはカロリーオーバーにつながるために一日の目安は200グラムまでとしてください。
食べ方や食べる量を工夫することでカロリーを抑えて効果的に体に良い栄養素を摂取することができます。
果物は野菜とは異なる栄養素を持っているため、日々の食生活に取り入れ上手に食べることが大切になりますので、健康のために何をどれだけ食べれば良いのかを考えてバランスのとれた食事を摂ることをお勧めします。
最後に、果物には「旬を楽しむ」という贅沢な効果もあります。
今では通年購入できる果物もありますが、多くは旬の時期にしか購入できないものばかり、健康効果も大切ですが、旬の時期に美味しい果物を食べるという贅沢も一緒に楽しんでみてはどうでしょうか?
コメント
コメントはありません。